視界が30Mも無い状態で、制動距離が30M以上になる速度で走行。
文字に起こせばこれがどれだけ馬鹿げたことであるかは明白ですが、多くの人がやらかしていることです。
2021年12月26日にItemFixに投稿された動画では、カザフスタン南東部のアルマトイ地域を通る高速道路で濃霧が原因で発生した多重事故の様子が記録されていました。
公開された動画はこちら
動画は濃霧が発生している高速道路で多重事故が起きている様子を撮影している所から始まり、そこに次々と車が突っ込んでくる恐ろしい様子が記録されていました。
視界距離以上に制動距離が必要な速度で走行することによる事故を巡っては、日本で2021年1月19日に宮城県大崎市古川の東北自動車道下り線で141台が絡み、19人が死傷した多重事故が記録に新しいです。同事故の原因は豪雪により視界が真っ白になる「ホワイトアウト」により発生したものとされています。
視界距離が狭まる濃霧やホワイトアウトが発生した場合には、視界距離以上に制動距離が必要になる速度で走行しないことはもちろん、後続車に少しでも早く気が付いてもらうためにハザードランプを使用するなどの対応が求められます。
一般財団法人全日本交通安全協会が発行する運転手向けの教材「交通の教則」においても、「安全な速度」の項目において
決められた速度の範囲内であっても、道路や交通の状況、天候や視界などをよく考えて、安全な速度で走りましょう。
と記されています。
視界距離に応じた速度で走行していれば、追突されるリスクは残っても、少なくとも自分が突っ込むリスクは無くなります。
後続車が信用できないのであれば、非常事態として路肩に停車、路肩を徐行して進行することも手段の一つでしょう。